豆について

コーヒーの主な生産国とそれぞれの特徴

ちょっとカフェは、世界各地のコーヒー豆を仕入れ焙煎します。ところが、「コーヒー豆」という総合的な表現をよく耳にしますが、各原産国の豆には大きな違いがあります。コーヒーが育った標高や土壌、気候などのその土地の自然環境により豆に影響が与えられ、それぞれの国の独特な香味が生じます。

お店やスーパーで販売されているコーヒーの大半は、バランスのとれた飲みやすい味を出すのに、ローストのブレンドだけではなく、様々な産地の豆も混ぜ合わせる傾向にあります。しかし、ちょっとカフェではその国で育まれたコーヒーをそのまま使用し、ブレンドはしないため、各生産国の豆の特徴と香味を活かし、より味わいやすくします。

ここではちょっとカフェが仕入れている豆の種類とその原産国をいくつかご紹介します。

コーヒーベルトとは…

コーヒーノキを栽培し、コーヒー豆を輸出している主な国は、赤道の南北にある熱帯・亜熱帯地域に集中しています。約60ヶ国を含み、北緯25度線と南緯25度線以内とされているそのエリアのことを「コーヒーベルト」と呼びます(図では、黄色に塗られている範囲)。基本的にアフリカ・中東、南米・北中米、そしてアジア・オセアニアという、3つの大きな地域に分けられますが、その中で中南米エリアはコーヒーの栽培が最も盛んなところです。ブラジルを代表として、世界全体の量のおよそ60%の生産を行っています。

コーヒーベルトの国々は、一般的に標高の高い場所が多いため、品質の良いコーヒーが育つと言われています。なぜならば、低地よりも高地にある産地の方が冷涼であり、寒暖の差も雨季と乾季もはっきりとしているからです。そういった気候条件や環境の特徴により、豆の実がよく締まり、じっくりと熟成してくると思われています。土壌の状態もコーヒーの品質に繋がり、有機物を多く含む肥沃な火山灰土壌、湿り気を持ちながら排水性が良い土地が理想的だとされています。

ブラジル

コーヒーの生産において南米の代表であるブラジルは、生産量・輸出量が世界中で最も多い国です。業務用やブレンド用の大衆向けコーヒー(コマーシャルコーヒー)の大量生産だけではなく、近年ではブラジルの産地のそれぞれの特徴が注目されているため、その土地の個性が強く感じられる品質の高いスペシャルティーコーヒーの生産も増えつつあります。

良質のブラジルのコーヒーには、アーモンドやカシューナッツ、チョコレートやキャラメル、オレンジやアプリコットなどの風味があると言われ、絹のようなさらさらとした舌触りとともに、しっかりとした深みが味わえると評価されています。

グアテマラ

中米エリアの中では、特にググアテマラ産のコーヒーがトップクラスだと評価され、日本により多く輸入されています。主な生産地が8ヶ所あり、それぞれの特徴や個性を生かしたスペシャルティコーヒーの生産に力を入れる生産者が次第に増えています。

グアテマラ産のコーヒーには、ピーチやアプリコット、リンゴやベリー、シトラスなどの雑味のない酸味があり、ビターチョコレートやミルクチョコレート、フローラルやシロップなどの豊かなアロマが楽しめると言われています。また、ブラジルのコーヒーと同様、シルキーでベルベットのような、滑らかな舌触りがあり、ほんのりと甘い余韻があると言われています。

インドネシア

海に恵まれた島国であるインドネシアでは、スマトラ島で収穫されるマンデリンやスラウェシ島で栽培されるトラジャが有名なコーヒーの種類です。2つとも古くからそれぞれの島にいた部族の名前をもとに命名されました。スマトラとスラウェシの他に、ジャワやバリもコーヒーの栽培で知られていますが、収穫が一番多い島はスマトラであり、インドネシアの全国生産量の約70%を占めます。

品質の高いインドネシアのコーヒーには、ダークチョコレートやキャラメル、メロンやトロピカルフルーツ、ハーブやスパイスなどの香味があると評価されています。しっかりと感じられる深みとともに、クリームのような触感に加わり、さらさらとした舌触りがあると言われています。しかし、グレードによりハイブリッド品種の可能性も高い場合があるため、苦みや雑味を強く感じられることもあります。

ベトナム

ベトナムはコーヒーの収穫量がブラジルに次ぐ世界2位であり、世界総生産量の約20%のコーヒーを作っています。しかし、ベトナムで主に生産されているコーヒー豆はロブスタ種であるため、実際には総輸出額の数パーセントにしかならないという現状もあります。現在はまだ高品質のコーヒーへは到達していませんが、これからもコーヒーの輸出増加に大きな期待があり、良質のアラビカ種を今後増産させるための活動を行っています。

ベトナムの良質のコーヒーには、チョコレートやカカオ、またナッツなどの良い香味があると評価されていますが、その一方品質の悪いものには木を焦がしたような臭いや、土、煙、薬のような臭いが出ることもあります。

以上の四ヶ国以外にも、メキシコホンジュラスなどの様々な原産国のコーヒー豆を仕入れ、ちょっとカフェでその特徴や香味に合わせ、丁寧に焙煎させていただきます。

皆さんもぜひ世界各地のコーヒーをお楽しみください!

豆の選別について

ちょっとカフェでは、仕入れたコーヒー豆を焙煎する前に、必ず豆の選別を厳密に行います。

なぜかというと、原産国から届いた袋の中に、欠点のある豆が多少入っており、そのまま焙煎するとコーヒーの味に大きなダメージを及ぼしてしまうからです。

未選別

選別済

例えば、コーヒーノキの種子(コーヒー豆)とコーヒーノキの実の果肉の間にある、パーチメントという内果皮が付いたままの豆や、正常に結実しなかったしわ豆は焙煎後の色付きが悪く、渋みなどのえぐさが出たり、味や香りが希薄だったり、異臭が生じたりすることがあります。また、精製の工程で剥がした果肉がそのまま混ざりこんでしまった豆や虫の幼虫により食われた豆、カビが生えた豆や黒ずんでしまった豆、湿気などにより発行してしまった豆や未成熟な豆も、腐敗臭・カビ臭・発酵臭などの異臭や、不快的な味や香りを及ぼしてしまいます。そして、精製の工程で割れてしまった豆や中身が無くなり空っぽになってしまった豆は、火の通り方が正常な豆と違うため大変焦げやすくなり、他の豆に焦げ臭をうつしてしまうこともあります。

以上のように、欠点豆の種類とそれぞれの影響が様々ですが、焙煎する前に欠点豆をきちんと取り除き、焙煎し終わった豆をもう一度厳密にチェックし不良な豆を仕分け、皆さんに味と香りの良いコーヒーを提供するために努力しています。

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